働く人の生活を守り向上させることを目的に創立された長野ろうきんは、2021年12月、70周年を迎えました。
また、本助成金も2022年、発足から10年を迎えます。
この助成金の原点は、「ろうきん理念に基づき、社会が抱える様々な課題の克服に向けて、地域で主体的に活動するＮＰＯ・ボランティア団体の活動を支援すること」にあります。

10年目の節目となる本年度は、助成金創設時の想いに立ち返り、市民活動を始めたばかりの団体のスタートアップを支援し、また、小さな市民活動が育っていく支えとなるように多くの草の根的なＮＰＯ・ボランティア団体に行き渡る「冠基金」プログラムとします。

＜2022.12.21＞

2022年度「ろうきん安心社会づくり助成金」の助成先団体が次のとおり決定しました。

・助成先団体数　17団体
・助成総額　1,600,000円

＜審査委員総評＞

• ・すべての団体が熱心に活動されており、意義深い目的を掲げた事業ばかり。さまざまな活動が地域で根付きつつあり、各々の取り組みも徐々に普遍化してきている。
• ・未来に向け、どのように活動を発展させていくか、地域住民に活動を浸透させていくのか。具体的な活動内容のなかで、こういった部分が明確になるともっと良くなる活動もあった。
• ・多様な人々をいかに巻き込み、どのように連携しながら地域社会を良くしていくのか。新たな関係者・団体との連携を検討・模索することが活動の発展につながる場合もある。
• ・事業を行ったあと実際にどのような効果が得られたか、事業報告でぜひ検証してほしい。地域社会に説明できるようにすることで、さらなる活動の追い風としていただきたい。

＜審査結果＞

団体名／所在地	事業名	助成決定額
こちょこちょの会／安曇野市	信州の子どもたちの健やかな育ちを応援する事業	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 子どもとどのように関わったらいいか、誰にも相談することができず、一人で悩み、孤立している親が多くいます。また、保育や教育現場における「気になる子」の増加、いじめ、不登校、虐待やひきこもり等、保育士、子育て支援者、教育関係者らも子どもとの関わり方に悩みを抱える場面が増えています。 ○実施する取り組み 子育て中の親や家族に向け、子どもの心と身体の発達を学び、わらべ歌やふれあい遊びでスキンシップを実践する親子講座や、不登校や引きこもり等の相談に対応する個人面談を行います。また、子どもに関わる全ての支援者に向け、心の発達や情緒体験の大切さを学ぶ講演会・ミニ講演会や、実際に子どもと関わった場面の事例検討会を行うともに、紙芝居や絵本等の大人向け教材を製作します。 ○目指す状態・成果 子どもに関わるあらゆる人が子どもとの関わり方を学ぶことができます。お母さんたちはスキンシップや言葉がけ等の情緒体験を日常生活の中で我が子と経験し、子育てを楽しめるようになります。子育て支援者や教育関係者らが情緒体験を通し、子どもの問題行動を和らげることができます。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
特定非営利活動法人信州ふるさと郷育ネットワーク／長野市	中野市の休耕地を活用しての農業体験事業	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 北信の8市町村では、2010年からの30年間で若年女性人口の減少率が５割を上回るとの試算があります。将来郷土を担う子どもたちや住民に何らかの解決策を残すため、2015年から農業体験の活動を始めました。3年前までは内外から多くの参加があり、移住希望者も現れましたが、コロナ禍以降は農業体験の参加者が減り、事業継続に奮闘しています。 ○実施する取り組み 北信濃ふるさとの森文化公園「浜津ヶ池」湖畔の休耕地で4月から翌2月までの間、無農薬で畑作による農業体験を行います。大豆・じゃがいも・さつまいも・そばといった作物の植付けや収穫のほか、そば打ち・焼き芋・味噌づくり等を行います。活動には中野市及び近隣市町村の親子や農業ボランティアが参加します。 ○目指す状態・成果 自ら栽培・調理した食材を味わうことで、農作の営みや食物、それらを育む郷土の上に人間の命があることを体感し、郷土に対する愛着を深めます。子どもたちは思いやりの感情が高まり、互いに教え合い協力し合う関係が深まります。ふるさとの土への愛着の深まりがこの土地に住み続けたいという想いを醸成させ、都市部の人たちへ波及することを願います。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
中高生・若者ほっとキッチン・無料学習塾／長野市	中高生および外国籍児童生徒のための無料学習塾	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 当団体では、主にひとり親家庭や不登校気味の子どもたちを対象として、第2・4土曜日に学習支援を行ってきました。今年6月からはベトナム国籍の姉弟への学習支援に取り組んでいます。当初、二人は全く日本語が理解できない状態でしたが、来日から3か月経ち、徐々に学習の成果が出始めています。学校のテストでは、設問文が読めないために国語・理科・社会の点数が低くなってしまいます。 ○実施する取り組み これまでの日本の小中高生向け学習支援に加え、ベトナム国籍の小4男子と中1女子への学習支援を継続していきます。公民館で毎週土曜日9時半～11時半に信大教育学部学生の協力を得て、主に国語・理科・社会の学習支援を行います。子どもたち、講師の学生が互いに試行錯誤しながら学習支援を行っていきます。 ○目指す状態・成果 本人たちは日本の高校への進学を考えているため、本来持っている能力を引き出し、進路希望を実現できる体制を整えます。今後はこの例を参考に外国籍のこどもたちの学習支援につなげていきます。日本の小中学生も刺激を受け、共に学ぶ環境を整えます。国籍にとらわれず互いに理解し共存する地域を目指します。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
ポジ◎ラボ／松本市	SDGsセミナー	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 新学習指導要領において「持続可能な社会の創り手」の育成が求められていますが、学校現場だけではSDGsの授業づくりまで手が回りません。企業や福祉団体、外部講師とパートナーシップを築き、子どもたちを地域で育てていく必要があります。 ○実施する取り組み 中学校の総合的学習の時間に、中学生70名を対象にしたSDGsの理解を深めるワークショップを実施します。イマココラボ開発の「2030SDGsゲーム」の教材を用いて、参加者同士がゲーム体験や振り返りを通じ、社会課題を体感的に気づくことができるセミナーを行います。 ○目指す状態・成果 子どもたちはゲームを通してSDGsについて体感的に学び、自らのアクションと身の回りで起きている社会課題や世界とのつながりを実感できます。社会課題を自分事として捉える能力が身につき、地域の持続可能な社会の構築を担う人材が育つことでより良い未来につながります。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
東和田寺子屋カフェ／長野市	東和田寺子屋カフェ	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 6人に1人の子どもが貧困を抱える今、東和田地域でもコロナ禍を背景に、勤め先の倒産やアルバイトの雇止めで困っている方は多くいます。仕事の掛け持ち等で時間に余裕がない家庭では、子どもの勉強を見てあげることができません。また、旅行や文化・娯楽施設に連れて行くことも難しく、子どもは多様な体験にふれることができません。 ○実施する取り組み 地域の子どもたちの居場所として、だれでも一緒に楽しく食事できる場「東和田寺子屋カフェ」を続けます。教員ＯＢや大学生、過去ここに通っていた高校生が、小中学生の宿題・勉強をサポートします。紙芝居や人形劇、そば打ち、バルーンアート、楽しい英語など、子どもたちが地域の大人と関わりながら、多様な体験にふれる機会を作ります。世代間交流として地域の老人会に、囲碁・将棋・卓球などのご指導をいただきます。 ○目指す状態・成果 職を失った方やシングルマザーの方、物価高に苦しむ家庭の方の助けになります。地域の子どもたちがのびのび楽しく過ごし、笑顔が広がるようにします。交流を通じて子どもたちが置かれている状況を地域住民に感じてもらい、子どもを地域で支える環境を作ります。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
保護猫ボランティア　猫にゃんズ／高森町	保護猫のずーっとのお家探し	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 飯田下伊那地区における野良猫の被害は、飯田市がクラウドファウンディングで資金集めをして殺処分「０」を目指すほど、重要な課題になっています。昔からの慣習が残り、正しい知識を知る機会が少ないため、無闇にエサを与え、その結果、野良猫の被害を減らす事ができない悪循環に陥っています。 ○実施する取り組み 当団体では、特に生きていく力の弱い子猫を中心に保護し、新しい飼い主と繋げる活動をメインに実施しています。（直近1年で128頭を保護、88頭を新しい家族に繋ぎました。）毎月1回譲渡会を開催するとともに、里親募集チラシを配布あるいは地域内の多くの店舗に置かせていただき、里親さん探しを行っています。また保護した子猫の親、その周辺で生活している野良猫を中心に、長野市から移動手術をしている先生に来ていただき、毎回15頭前後の避妊・去勢手術を行っています。 ○目指す状態・成果 野良猫による被害を減らすことによって、地域の快適な生活環境を保つとともに、この地方で殺処分される猫を一頭でも多く救い、正しい知識のもとで人と動物が共生できる社会を目指します。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
非営利ボランティア団体「天空の里　いもい農場」／長野市	限界集落にぎやかしプロジェクト	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 長野市芋井地域の広瀬地区は14世帯25人、高齢化率56％の限界集落であり、主産業の農業や地域の環境美化活動では担い手不足が常態化しています。そのため、当団体ではボランティアで食農体験活動を実施し、地域の魅力を活かしつつ650人超の関係人口を集めています。しかし、活動時の感染症対策や周辺地区における活動の認知不足が課題です。 ○実施する取り組み 芋井広瀬地区応援隊と言えるような関係人口を活かし、農作業や環境美化活動を行います。活動時の感染症対策を進め、より安心して参加してもらえる取り組みにします。また、芋井地域の全地区への回覧板配布（年間5回）やSNS等により、活動の様子を地域内外に発信します。 ○目指す状態・成果 この活動に関わる関係人口を活かし、地域の担い手不足に応えながら、限界集落である芋井広瀬地区を含む全7地区（芋井地域全体）へ「にぎやかな雰囲気」を届けます。楽しい活動に参加していたら「自然に地域のお役に立っていた」という状況を作り出し、参加自体が地域貢献活動であることを感じてもらい、参加者のにぎやかな声があふれる雰囲気を作ります。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
親子で息抜きイタリアン uanciecheer & tsumugicafe／長野市	親子で息抜きイタリアン	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 子ども連れ家族向けの食事場所（ファミレスなど）はあるものの、騒がしいなどの理由から、子どものケアをする親がゆったりすることは困難です。子どものケアばかりで、親同士がゆったりと話したり、地域の方と交流したりできる場が十分にありません。 ○実施する取り組み ワンチエケール店舗での託児付きの食事会を開催します。未就学児の親子、幼児教育関係の学生、ボランティアを集め、普段子連れで味わえないイタリアンを食べてゆったりしてもらい、親同士や他の方との交流につなげ、孤立しがちな親のケアを行います。（新型コロナの状況で店舗配布等に変更します。）また、養護施設、発達障害の子どもが利用するデイサービス等に店舗の商品を提供し、当事者や親子をフォローします。 ○目指す状態・成果 店舗運営の強みを生かし、子育てという環境変化に伴う親たちの負担を減らします。貧困層ではなく、ケアの届いていない中間層の親たちの求める声に応え、長期的な支援につなげます。また、外部との関わりが少ない養護施設などへ店舗の味を提供し、社会との隔たりを無くします。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
マーマレードキャット／塩尻市	マーマレードキャット	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 当団体が活動する中信やその周辺では多頭飼育崩壊が増えています。田舎では猫を放し飼いにしている家もまだ多く残ります。孤立した高齢者等の社会問題が、猫たちにより地域住人とのトラブルとして発展し、行き場のない猫や人があふれています。孤立した人物と地域住民との間に入るのはボランティアしかいませんが、人手も資金も足りません。 ○実施する取り組み 地域のトラブル解決に向け、役割を分担して活動します。（地域猫活動5名、不妊化手術の捕獲5名・搬送6名、猫の預かりシェルター7名、行政との連携2名。）活動には地域住民、行政、ボランティア、獣医の4者の連携した取り組みが必要であり、自分たちの活動を常に発信し、理解を求める活動を行っていきます。 ○目指す状態・成果 困っている住民や不幸な猫を少しでも減らします。地域の猫トラブルを人トラブルと捉え、地域住民が自分たちの住む地域のために皆で協力して考えられるように意識を変えていきます。誰が悪い、猫が悪いと犯人捜しや争いごとはせず、どうしたら皆の生活が落ち着いたものになるか冷静に解決策を考え、誰もが弱いものをいたわれるような社会を目指します。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
特定非営利活動法人南信州ねこともねっと／飯田市	猫の飼い方講習会	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 コロナ禍で最近、猫を飼う方が増えています。猫の飼い方をよく知らずに無責任に飼い始め、多頭飼育崩壊、捨て猫・野良猫の増加等、近隣住民とのトラブルにつながるケースも増えています。当団体は猫の保護を主な活動としているが、飼い猫を終生、責任を持って飼っていただくための活動の必要性を感じています。現状、コロナ禍の影響で保健所や動物愛護協会の猫の飼い方教室はここ3年ほど開催されていません。 ○実施する取り組み 飯田市を中心とした一般の飼い主対象に猫の飼い方講習会を行います。時期は仔猫の増える春先、夏前、秋口の年3回を予定します。保健所の職員に基本的な猫の飼い方、獣医師の先生に猫の病気など健康面に関して講義してもらいます。このほか当団体より、野良猫の諸問題、ロードキル問題（交通事故死等）に関しての啓発を行います。 ○目指す状態・成果 猫を飼う方に対しての基礎知識の取得を推進し、猫の無責任な飼養を止めさせます。同時に地元の獣医師との関わりにより、「猫のかかりつけ医」を持つこと、普段の通院では時間をかけてできない質問・回答による病気の予防法を学んでもらいます。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
武石えん結び／上田市	武石のえんカフェ	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 上田市武石地域の子育て支援は比較的充実しています。しかし、核家族が増えたことで、子どもたちと経験豊かな祖父母世代とのコミュニケーションが不足しています。単親世帯や子育て世代の移住者もわずかですが増えています。近隣に親兄弟が居れば協力や支援を受けられますが、つながりが不足し地域内で支援を受けることは難しい状況にあります。特にコロナによる影響はそれに拍車をかけています。 ○実施する取り組み 地域の子どもたちとその保護者、子ども支援を行いたい住民を対象に、社会福祉学部の大学生ボランティアの手を借りて、毎月第三土曜日、武石公民館にて手作りの食事で会食を行います。会食後は昔の遊びや大学生との遊びを通じて子どもたちとコミュニケーションを図ります。フードバンクを活用し食材配布も行います。 ○目指す状態・成果 地域の子どもたち、ワンオペ育児でちょっと息抜きしたい保護者、孤立に悩む高齢者、地域内の様々な皆さんと交流しつながりを持てる場を作ります。新たな世代間のつながりを生み出し、必要であれば何らかの制度につなげます。見知らぬ者同士でも互いに声をかけあえる住みよい武石の環境を維持していきます。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
ふれあい食堂あれい／塩尻市	ふれあい食堂あれい	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 格差拡大と景気の悪化で困窮している子育て世帯では、家計の節約を強いられています。節約の際に、影響を受けやすいのが食費と教育費です。親は生計を維持するために忙しく働かざるを得ず、親子そろってにぎやかで楽しい食卓を囲む機会が少なくなり、親子共々ゆとりと楽しみのある時間が持てないといった問題が生じています。 ○実施する取り組み にぎやかで楽しい食卓（餅つき、焚火で焼き芋、綿菓子、ポップコーンなどのお楽しみ企画あり）を囲み、おなか一杯（おかわり自由）食べていただける場、親同士が繋がれる場として、こども食堂を実施します。日持ちのする食品の配布も行う。市社協や市家庭支援課と協力・連携して運営します。また、来年の夏休みには学習支援「宿題持って集まろう（仮）」を実施します。 ○目指す状態・成果 ひとり親の世帯を中心に、経済的、精神的にゆとりのない生活を送っている子育て世帯の皆さんに、にぎやかで楽しい食卓を囲んでいただきます。おなか一杯食べ、互いに語り合い、つながり合える場、必要であれば適切な支援機関や支援者とつなげられる場を提供していきます。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
みあさの森／大町市	赤ちゃん連れも安心して過ごせる環境づくり	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 自然豊かな環境で子育てしたいと移住する親子は多くいますが、大町市では育児環境が十分に整っていません。核家族も多く、育児に関して相談できる相手がおらず、親たちは孤立しています。親が育児ストレスを解消できる場と、赤ちゃん連れで安心して上の子を遊ばせられる場が必要であり、当団体では美麻地区の古民家とその近隣の森を整備しつつ野外活動を行っています。 ○実施する取り組み 自然の中で親がリフレッシュし、子どもたちがのびのび遊べる環境を作ります。森の遊び場までベビーカーや抱っこでも安全に行けるよう、スロープや階段を整備します（利用者は作業に参加します）。ゆったりと授乳やおむつ替えができるスペースを全天候型で整え、テントやタープ、余裕のある大きさの椅子を設けます。相談相手のいない親が育児相談できる場を定期的に作ります。 ○目指す状態・成果 母親自身がリフレッシュし、子どもが遊びきり満足することで、育児不安の解消、虐待、自殺等の予防につなげます。そのような環境を父親や少し大きな子どもと一緒に作り上げることで親子の絆や森への愛着が深まり、お気に入りの居場所の１つになります。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
チームつながり／松川村	子どもの楽しいを発見するボードゲーム体験会	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 他者との交流や外出の機会が減ったコロナ禍を背景に、対人恐怖からくるコミュニケーション障害や家庭内、学校生活などのトラブルで居場所を失くしてしまった子どもたちの問題は深刻です。さらにオンラインゲームの台頭で家庭内の孤立やひきこもりが加速している。子どもたちの将来の社会生活に不安を抱えている親も多くいます。 ○実施する取り組み コミュニケーション力を身に着けるための最強ツールである「ボードゲーム」の体験会を、塩尻市交流センターえんぱーくで年6回、参加無料で行い、子どもたちにクリエイティブな学び体験をしてもらいます。参加者アンケートを実施し、その反応から、子どもたちの抱える課題や生きる力を育むために有効なゲームを検討しつつ運営します。 ○目指す状態・成果 たくさんの子どもたちにボードゲームを通じて人と人のコミュニケーションによって生まれる笑いやワクワク、楽しさや新しい学びを経験してもらいます。日常生活に戻ったとき、周囲と円満な人間関係を構築でき、またクリエイティブな発想ができるようになることで、未来に希望を持った大人に育ってもらいます。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
特定非営利活動法人ハングリー8／安曇野市	子育て支援事業	100,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 安曇野ではここ数年、待機児童が慢性化しています。クラスター発生に伴う保育施設の学級閉鎖もあり、地域では柔軟な預け先が求められていて、当団体では必要な時に利用できる認可外保育施設を運営しています。急な預かりでは、異年齢児同士が過ごす機会が増え、受け入れ環境の配慮が求められます。また、忙しい親御さんの忘れ物や替えの間に合わない汚れものにも柔軟な対応が必要です。 ○実施する取り組み ３つの取り組みを行い、急な受け入れに対応できる環境・体制を整えます。（１）異年齢でも皆で手軽に楽しめるおもちゃの購入（楽器等を予定）（２）外遊びや食事、トイレ等の汚れ物にすぐ対応できる洗濯機の導入（３）急なニーズに対応した、職員（保育士・ボランティア6名）の出動 ○目指す状態・成果 困っている親御さんの力になれるよう、安定継続できる事業にしていくことで、安心な預かりに繋げます。ボランティアスタッフが今後も安心して働き続けられる体制を構築し、より手厚い育児や支援を提供できるようにノウハウを蓄積しながら、安曇野市で数少ない託児所を守っていきます。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
この指と～まれ♪in東春近／伊那市	この指と～まれ♪in東春近	50,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 子どもからお年寄りまで地域の困りごとは多岐（貧困、引きこもり、学習支援、お年寄りの孤立、介護予防、介護等）に渡っていますが、地域の誰もが気軽に立ち寄り相談できる場所がありません。地域の方の居場所となり、かつ関係組織（地域、行政、社協、NPO組織、生協など）と連携し、橋渡しできる存在が必要とされています。 ○実施する取り組み お弁当配布（毎月第二日曜日開催）やレク・体操等の交流会（新型コロナの状況を見て開催）を行い、地域の参加者とのコミュニケーションから信頼関係を構築し、居場所づくりを行います。日常の様子や体調等をお伺いする中で、個々の困りごとや、お手伝いを要する課題を把握し、必要な支援を行うための第一歩とします。 ○目指す状態・成果 お互いの関係性を深めるためのきっかけを積み重ね、困りごとを抱えた方が気兼ねなく安心して相談できる場所・人づくりを進めます。 さまざまなお困りごとを抱えた地域の方々に対し、ボランティアメンバーに加え、適宜関係する組織や団体と連携することで、共にお役立ちを実現できる存在になります。

団体名／所在地	事業名	助成決定額
一般社団法人恩がえしIILA／飯田市	みんなで川をきれいにしよう！ ～河川清掃～	50,000円
実施する取り組み
○事業の背景・課題 飯田市内には、ペットボトルやビニール袋などのプラスチックごみが流れ着いている河川や意図的に家庭ごみが捨てられている場所があります。当団体では、ボランティアとごみ拾いを続けていますが、実施箇所はまだ一部です。活動に参加した小学生などから、新たに清掃したい場所の情報もいただきますが、子どもには危険な箇所もあり、実施できていません。 ○実施する取り組み 子ども用ライフジャケットなど必要備品の購入や、ごみの一時保管場所の確保等、より安全で効率的に河川清掃を行う環境を整えます。参加者をSNS等で広く募集し、さらに多くの市民と一緒に、市内広範囲の河川清掃に取り組みます。活動後には実際に拾ったごみの重量を量り、参加者が実感を得られる工夫を設けます。 ○目指す状態・成果 多くの地域住民の参加・協力を得て、継続的な実施体制を作ります。ごみの適切な処理の重要性を地域に発信し続け、家庭ごみを河川に捨てるといった不適切な行動を地域から減らします。将来的には、地域住民や次世代を担う子どもたちが、誇りを持てる自然環境を維持していくような、ボランティア組織を作ることを目指します。

＜募集要項＞

助成対象団体	長野県内を活動拠点とした、特定非営利活動法人・ボランティア団体・公益法人・社会福祉法人・学校法人・地縁組織・協同組合などの公共的活動を行う団体（社会貢献活動を行うために、企業等で構成する任意団体も該当します）で、次のいずれかに当てはまる団体。 ただし、昨年度、本助成を受けた団体は除きます。 ① 団体設立から５年以内であること ② 前年度の団体の総事業費（活動費）が100万円を超えていないこと
助成対象となる活動	① 生活・福祉の向上に役立つ活動 ② 地域づくりにつながる活動 ③ 勤労者・高齢者が参加する活動 ④ その他、本制度の目的に沿うと判断される活動
助成金額	1団体あたり上限10万円（16～20団体を予定）
助成対象となる使途	事業運営費・研修費・改装費・備品購入費（事業の目的に関連する備品）・人件費（事業の遂行に必要な費用）・その他この制度に沿うと判断される使途。
助成の対象とならないもの	① 団体の経常的な運営経費・公共料金・交通費など日常的な経費 ② 継続的事業で、一部助成しても次回からの見通しが立ちにくいもの ③ 高額機器・機材の一部で、助成しても購入できないもの ④ 既に終了した事業やその欠損補填
申請方法	① 本ページから、申請書（Word形式）および申請書（Excel形式）をダウンロードしてください。 ② 「申請書」と「予算書」の各項目を入力の上、印刷・押印し、原本と電子データの双方を長野県みらい基金松本事務所へ提出してください。 【原本送付先】※郵送あるいは持参 〒390-0852 長野県松本市大字島立1020 松本合同庁舎2階 公益財団法人 長野県みらい基金 松本事務所「2022 ろうきん安心社会づくり助成金」係 TEL：0263-50-5535 ／ FAX：0263-50-6561 【電子データ送信先】※メール添付 E-Mail matsumoto@mirai-kikin.or.jp ※なお、助成金の申請にあたっては、原則として「長野県みらいベース」へ団体登録が必要です。登録は、募集期間に関わらず随時受け付けています。申請を希望する団体で未登録の場合は、早めに登録手続きを行ってください。団体登録の方法は「長野県みらいベース｜ＮＰＯの方へ」をご覧ください。
審査方法	長野県みらい基金に設置されている第三者の方々で構成する審査委員会にて、厳選な審査を行います。
選考の主な視点	① 「安心社会作り」に寄与すると思われるもの ② 他からの助成が受けにくいもの ③ 申請された事業が確実に行われると判断できるもの ④ 履行可能な組織であること

＜募集期間・スケジュール＞

申請告知	2022年10月11日（火）
受付期間	2022年10月11日（火）～2022年11月25日（金）（当日消印有効）
審査結果発表	2022年12月下旬（予定）
助成金交付	2023年1月下旬（予定）
活動実施期間	助成金交付日～2024年1月31日（水）
報告書の提出	事業終了後直ちに、遅くとも2024年2月29日（木）まで ※活動報告書は、長野県みらいベースのサイト上に公開します。

＜お問い合わせ・お申し込み先＞

公益財団法人 長野県みらい基金 松本事務所「2022 ろうきん安心社会づくり助成金」係 〒390-0852　長野県松本市島立1020 松本合同庁舎2階 TEL 0263-50-5535 ／ FAX 0263-50-6561 E-Mail matsumoto@mirai-kikin.or.jp