長野ろうきん「NPO自動寄付システム」助成金
2023.07.04
2016年6月から約7年間、マンスリー寄付として積み重ねいただいた、市民の皆さまの御厚志が、本助成金となりました。
働く人の夢と共感を創造する協同組織の福祉金融機関である「長野ろうきん」では、市民の皆さまの地域への温かな応援の気持ちをNPO・市民活動団体につなげる新しい支援のカタチとして、毎月の自動振替によるマンスリー寄付制度「長野ろうきんNPO自動寄付システム」を続けて参りました。
このマンスリー寄付は、長野県内ではたらく一人ひとりの想いが、子ども・若者支援やまちづくりといった課題に取り組むNPO・市民活動団体への寄付という支援のカタチとして、私たちの暮らしの周りにある身近な地域・社会活動につながることを目指した仕組みです。
これまでに総勢448名(各年延べ人数)の方に、子ども育成分野、まちづくり分野、学ぶ若者応援分野へ月々長野ろうきん口座から自動引落で概ね100円から500円のご寄付をいただき、総額は192万円余りになりました。
(「長野ろうきん自動寄付システム」は、振込手数料のご負担なく寄付をしていただける仕組みです。)
本助成金では、市民の皆さまからいただいたマンスリー寄付を原資として、地域社会の課題解決に奮闘するNPO・市民活動団体を支援するため、助成事業を公募します。
<2023.9.28 結果発表>
助成先団体を次のとおり決定しました。
助成先団体数 5団体
助成決定総額 1,500,000円(残額は次年度以降の助成に充当します。)
<審査結果>
団体名/所在地 | 事業名 | 助成決定額 |
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信州こども食堂 古里こどもカフェ/長野市 | 憩いの居場所 古里こどもカフェ | 300,000円 |
課題・背景 | ||
「古里こどもカフェ」は子どもを中心に地域交流の「憩える居場所」として活動している。会話の無い親子や原因の分からない引きこもり・不登校など、地域には互いに悩みを抱えた親子がおり、社会的孤立はその苦しみを深める。加えて物価高で子どもの学用品、特に中高生の学制服の家計負担が増し、深刻な問題となっている。 | ||
具体的な取り組み | ||
農産直売所駐車場で屋台村形式の「出張こども食堂」を定期開催する。子どもが思い切り気持ちを発散させて遊びまわり、大勢で食卓を囲み、地域の大人とのコミュニケーションを取れる居場所として充実させる。この他、学用品や制服のお下がり回収・お渡し、デイキャンプやワカサギ釣り、他団体とのコラボ企画などを行う。 | ||
目指す成果 | ||
多くの団体とのコラボを通じて「古里こどもカフェ」の知名度を上げ、周囲の協力を増やす。 プラットホームとして住民の絆を深め、地域の子どもたちの安全や健全な成長を温かく見守る大人たちをつなぐ。子どもたちや保護者など、誰もが気軽に困りごとを打ち明け、相談できる環境を作り、社会的孤立を防ぐ。 |
団体名/所在地 | 事業名 | 助成決定額 |
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特定非営利活動法人 子どもサポートチームすわ/諏訪市 | 不登校経験者の若者が企画する「学びを自然の中で体験する」合宿 | 300,000円 |
課題・背景 | ||
不登校の児童生徒が増え、その学習支援は進む一方、義務教育における社会的な学びの機会(社会見学、遠足、野外体験など)は不足している。家庭やフリースクールの座学だけでは不十分で、また経済的に苦しい母子家庭等では旅行体験すらも難しい。不登校のケースでは社会との接点が親子共に取りにくい状況がある。 | ||
具体的な取り組み | ||
来年4月上旬、信州高遠青少年自然の家で1泊2日の合宿を行う。参加者はフリースクールの児童生徒20名に、地域ボランティア、フリースクール指導者、不登校経験者が加わる。合宿では自然散策、環境学習、マレットゴルフ、野外炊飯を行うほか、お互いに語りあう時間などを予定する。 | ||
目指す成果 | ||
不登校・引きこもりの児童生徒は、体験を通して自然や社会との接点を見つけ、自立への第一歩とする。五感を使った新しい発見や自らの意見を持つこと、家族以外の人たちとコミュニケーションを深めることを目指す。不登校経験の若者は企画運営を通して自己肯定感を高め、ボランティア・スタッフは児童生徒への理解を深める。 |
団体名/所在地 | 事業名 | 助成決定額 |
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信州みんなの食堂/松本市 | こども食堂 | 300,000円 |
課題・背景 | ||
コロナ禍で歓談を伴う食事や地域のつながりが失われ、子どもと親とが孤立する状況が増えた。一人で子育てを担う親の相談相手の不足、多子家庭特有の外出の困難さ、共働き家庭の食事準備の大変さなど一部は運営者も身をもって体験している。こうしたことが子どもたちを多様な経験・交流機会や豊かな食事から遠ざけてしまう。 | ||
具体的な取り組み | ||
こども食堂を中心に幅広い年代の子育て支援を行う。放課後の子どもたちには宿題や異年齢での遊びをサポートしており、ボードゲーム等で交流を充実させる。赤ちゃん連れに配慮した授乳室・おむつ替えスペースは防炎カーテンに入れ替える。築36年の施設の安全対策として、床の補修や灯油タンクの更新を行う。 | ||
目指す成果 | ||
親子が共に安心して過ごせる地域の居場所を目指す。子どもも親も社会的孤立や孤食から解放される。夕食の提供や親同士の交流で、親たちは体と心を休めることができる。異年齢の子どもたちが自らのコミュニティを築き、外遊びの難しい真夏や真冬でも安心して遊べる環境を提供する。地域にやさしさの連鎖を生み出す。 |
団体名/所在地 | 事業名 | 助成決定額 |
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特定非営利活動法人油やプロジェクト/軽井沢町 | 「ホンモノ市」魅力度アップ事業 | 300,000円 |
課題・背景 | ||
中山道・追分宿にある歴史遺産「油や(旧油屋旅館)」では、地元クラフト作家の応援と町おこしを目的に手作り青空展示即売会「ホンモノ市」を毎年10月に開催してきた。しかし、コロナ禍で活動縮小を余儀なくされ、来場者は減り、地元作家の活躍の場が失われつつある。 | ||
具体的な取り組み | ||
「ホンモノ市」の魅力を高める。 1.アート会場の新設(東信エリアの作家を招待、絵画展示・インスタレーション) 2.選抜制による参加作家の多様性と質のレベルアップ 3.手間をかけた職人仕事をするクラフト作家の特設展示 |
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目指す成果 | ||
「ホンモノ市」の魅力アップにより、参加作家は制作意欲をさらに高め、来場者は大量生産・消費とは異なる一期一会の出会いをより楽しめるという好循環を地域に実現し、コミュニティを活性化させる。 |
団体名/所在地 | 事業名 | 助成決定額 |
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子ども・若者STEPハウス/岡谷市 | 居場所のない若者の居場所作りと学ぶ意欲を支え、自立支援を応援する | 300,000円 |
課題・背景 | ||
現代では生き方に迷い、社会参加ができない若者が増えている。高校卒業後の進路が決められず家に引きこもる若者、通信高校に通いながらそれ以外の人間関係を作る場を探す若者、その他各々の困難を抱えコミュニケーションや就労継続が難しい若者など、多様な事例がある。 | ||
具体的な取り組み | ||
若者自身が自分を再発見し自己肯定感を高め、社会とつながるための居場所として、毎月の支援プログラムを行う。畑作業や調理実習、創作活動、人間関係作り(テーブルトークRPG)、音楽活動、その他の学習を通じ、周囲の仲間とコミュニケーションをとる機会、また自分の個性を見つめて再発見する機会を作る。 | ||
目指す成果 | ||
「STEPハウス」の活動を通して自己理解を進め、若者たちが自分らしく生きられるようにする。自分の課題に気づき、対話を通して自分肯定感を高め、個性を築き自己を大切にする。新たな自分への挑戦をして、次へのステップを目指す。一人ひとり再び自信を取り戻し、社会参加への道を自分で考え、自立していく。 |
助成対象団体 | 長野県内を活動拠点とした、特定非営利活動法人・ボランティア団体・公益法人・社会福祉法人・学校法人・地縁組織・協同組合などの公共的活動を行う民間団体(社会貢献活動を行うために、企業等で構成する任意団体も該当します)。 |
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助成対象となる活動 |
① こども育成:地域における子どもたちの育ちや子育ての支援等を目的とする活動 ② まちづくり:住民が主体となり、自ら魅力的な地域づくりを実現するための活動 ③ 学ぶ若者応援:若者の学びの意欲を後押しし、多様な学びの機会を創出する活動 |
助成金額 |
1団体あたり30万円程度まで (①子ども育成3団体、②まちづくり1団体、③学ぶ若者応援1団体 程度) |
助成対象となる使途 | 事業運営費・研修費・改装費・備品購入費(事業の目的に関連する備品)・人件費(事業の遂行に必要な費用)・その他この制度に沿うと判断される使途。 |
助成の対象とならないもの | ① 団体の経常的な運営経費・公共料金・交通費など日常的な経費 ② 継続的事業で、一部助成しても次回からの見通しが立ちにくいもの ③ 高額機器・機材の一部で、助成しても購入できないもの ④ 既に終了した事業やその欠損補填 |
申請方法 | ① 当サイトより、「申請書」(Word形式)および「予算書」(Excel形式)をダウンロードしてください。 ② 「申請書」と「予算書」の各項目を入力の上、印刷・押印し、原本と電子データの双方を長野県みらい基金松本事務所へ提出してください。 【原本送付先】 ※郵送あるいは持参 【電子データ送信先】 ※メール添付 なお、助成金の申請にあたっては、原則として「長野県みらいベース」へ団体登録が必要です。登録は、募集期間に関わらず随時受け付けています。申請を希望する団体で未登録の場合は、お早めに登録手続きを行ってください。団体登録の方法は、こちらをご覧ください。 |
審査と結果発表の方法 | 長野県みらい基金に設置されている第三者審査委員会にて、厳正な審査を行います。 選考の主な視点は以下のとおりです。 ① 「助成対象となる活動」に掲げる目的の達成に寄与すること ② 地域の中でより多くの支援対象者や関係者との関わりの中で事業が行われること ③ 申請事業が確実に行われると判断でき、かつ履行可能な組織体制であること ④ 最終的に達成したい地域社会のイメージが明確であり、その実現のための長期的な視点(次年度以降の活動の継続予定など)を含んだ内容であること |
申請告知 | 2023年7月4日(火) |
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受付期間 | 2023年7月4日(火)~2023年8月3日(木)(当日消印有効) |
審査結果発表 | 2023年9月下旬(予定) |
助成金交付 | 2023年10月上旬(予定) |
活動実施期間 | 助成決定日から2024年10月31日(木) |
報告書の提出 | 事業終了後直ちに、遅くとも2024年11月30日(土)まで ※活動報告書は、長野県みらいベースのサイト上に公開します。 |
お問い合わせ・お申し込みは 公益財団法人 長野県みらい基金 松本事務所「長野ろうきんNPO自動寄付システム助成金」係 〒390-0852 長野県松本市島立1020 松本合同庁舎2階 TEL 0263-50-5535 / FAX 0263-50-6561 E-Mail matsumoto@mirai-kikin.or.jp |