こんな団体です
飯田市は日本で一番大きな人形劇の祭典、いいだ人形劇フェスタを毎夏開催する人形劇のまちです。いいいだ人形劇センターは2013年に365日人形劇のまちを目指して設立されました。人形劇の公演、講座などを中心に市民に向けて人形劇支援をしてきました。市民と一緒につくった『人魚姫』、海外作品を招聘する「せかいの劇場」では、飯田市以外の地域への人形劇文化の普及に努めてきました。
2020年度から人形劇を通した子ども・若者の居場所づくりを始めました。そこで改めて子どもたちにさまざまな課題があること気づきました。食・学習支援が少しずつ広がっていくのに合わせて心の支援もこれからますます重要になってきます。子どもたちのたくさんの笑顔が社会を明るくし、希望ある未来へと繋がっていきます。人形劇の「見立て」の文化や想像力をつかった「遊び」は子どもが大人になるためにとても大切な体験になります。
こんな特色ある学びを行っています
人形にはとても不思議な力があります。自分の代わりになったり、遊び相手になったり、悩みを聞いてくれる友達になったり。例えば、人形づくりをすると、気づいたらどこか自分に似ていてとても愛着が湧くこともあります。直接は難しくても人形を自分で動かすと相手に話ができたり、クラスには行けなくても人形劇の部活動に参加できたりします。養護学校の卒業生も人形劇を通じて、以前よりも文字が読めるようになったり、不登校だった若者が通信制の学校に行き始めたり、何年ぶりかに働き始めたりと日常生活にもよい影響が生まれています。
上演や人形づくりによる自己表現は個々の気持ちを大きく成長させてくれます。特に発表の場は緊張しながらもやり遂げた達成感、そしてお客さんの笑い声や拍手が自信につながります。
これから予定する具体的な取り組み内容
人形劇を通した心の支援
子どもにとって「食べる」・「学ぶ」と同じくらい「遊ぶ」支援が必要ではないでしょうか。
驚き・ドキドキ・わくわくを感じる体験など。人形劇にはいろいろな「遊ぶ」体験があります。遊びには仲間が必要な時があります。ここにはたくさんの人形がいて、人とのコミュニケーションがちょっと苦手な子どもは人形が仲間になってくれます。
「遊び」に正解はありません。自分たちでそれぞれ「遊び」のなかで、どうやったらもっと楽しくなるのか、自然と自分なりの楽しみ方を探し出しています。先の見通せない現代社会には重要な要素です。実際に手を動かしながら、試行錯誤を繰り返して楽しく進めていきます。私たちの「遊び」の提供は
1.週2回の居場所の開所
2.居場所での人形劇公演と体験を組み合わせたミニライブの開催
3.県内施設への出張公演とワークショップ(観劇と体験による相乗効果があります)
応援よろしくお願いします
子どもにとってとても大切な心の支援は「第三の支援」です。「何が楽しいのか」「なぜ学校に行かなきゃならないのか」「友達はどうして仲良くしてくれないのか」など、子どもは心の中のモヤモヤした言葉にしにくい複雑な感情を抱えています。人形劇はそうしたモヤモヤをなくすことはできませんが、少し仲良くなることはできると思います。
人形劇には台本(物語)づくり・人形づくり・人形操作・セリフを言う・自分ではないものになれる・音楽・効果音・照明・裏方などの介添えなど、多岐に渡る要素があります。きっと誰でも興味を持てるものが見つかります。
外の自然に触れたり、運動をすることで爽快感を味わうことができますが、体力に自信がなかったりすると内向的な傾向を持つ子どもにとってはかえってマイナス効果になる場合もあります。そうした子どもが芸術に触れるのはとてもよいきっかけになります。ぜひ応援をよろしくお願いいたします。